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【経済快説】マイナス金利といかに付き合うか? 個人の安全運用に有利なもの (1/2ページ)

 日本銀行がマイナス金利政策を導入して4年目に入った。導入ちょうど4年目に当たる2月16日の読売新聞に「マイナス金利弊害じわり」と題する総括記事が載ったが、専ら金融機関の収益圧迫に焦点が当てられていた。

 メガバンク3行の業務純益は4年間で約半分に減ったという。資金の調達コストに影響する預金金利が下がったが、それ以上に貸出金利が低下したことが主因だ。メガバンクには海外ビジネスの収益があるが、貸し出しと有価証券運用以外にめぼしい収益源がない地方銀行などの収益環境はさらに厳しい。

 記事中には「日銀も本音ではマイナス金利をやめたいという思いを持っているのではないか」という識者コメントを引用している。確かに、地銀などとの関係の深い現場の職員はそう思っているかもしれない。しかし、金融政策の決定に当たる首脳部は、マイナス金利は当面止められないし、可能性としては「深堀り」もありうることにしておかないと、円高になってデフレ脱却が遠のくのでまずいと思っているはずだ。

 黒田東彦(はるひこ)総裁はマイナス金利は弊害よりもメリットの方が大きいという立場を崩さない。貸し出しを増やす方が収益が減るので、金利低下がマネーの拡大に逆行する「リバーサル・レート」の状況には陥っていないという認識だ。ただし、超長期の金利がもう少し上がってもいいとは期待しているようだ。

 筆者は、ある積立金(年金ではない)の運用を検討する会議に出席することがあるが、安全な債券の利回りが軒並みマイナスに沈む中で、資金の運用先を探すことに毎回苦労している。政府保証債、地方債などでプラス金の物が出ても、金額が少なく市場で奪い合いになるし、社債も安全とみなされる格付けで十分な利回りの物は確保が難しい。

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