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【シニアライフよろず相談室】介護(3) 男性介護者はいち早くSOS、追い込まれないように (1/2ページ)

 今週も「NPO法人札幌高齢者住まいのサポートセンター」「一般社団法人シニアライフサポート協会」代表の小番一弘氏に話を聞く。今回は、男性が女性を介護する上での留意点について。

 男性読者の皆さんの中には「男性の方が平均寿命が短いのだから、カミさんに介護してもらうことはあっても、俺がカミさんを介護する心配はないだろう」と思いこんでいる人が多いかもしれません。しかし、女性の方がアルツハイマー型認知症を発症しやすいというデータもあり、平均寿命と健康寿命(自立した生活が送れる期間)との差が大きいのも女性の方です。

 現に私の母が認知症を発症した後、介護者となったのは、夫である父と息子である私でした。また、生涯未婚率が上昇し、親元で同居している男性独身者が増えているそうですが、彼らもまた、将来、母親の介護に携わる可能性があるといえます。

 男性が女性(自分の妻や自分の母親)を介護する上で、困るポイントが大きく2つあります。まず1つ目は、男性(特に「昭和の男」)は、家事が苦手な人が多いこと。最近の若い人であれば料理や掃除が得意な人も多いかもしれませんが、昭和一ケタ生まれの父の世代は、「男子厨房(ちゅうぼう)に入るべからず」と言われて育った世代だけに、家事全般が苦手。自然と家の中も散らかるし、料理もできあいのものをスーパーから買う程度で、栄養バランスも悪くなってしまいます。

 そして、2つ目(私の場合、これが一番困ったことですが)は、性差が招く介護の限界。私たち男性は、女風呂や女性トイレに入るわけにはいきません。まだ、認知症の症状が軽い時は、たまに温泉に連れていったりもしていましたが、家族風呂がある旅館を探すのが大変でした。

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