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NY株過去最大下げ幅…新型肺炎で世界同時“緩和競争”へ

 27日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、前日比1190・95ドル安の2万5766・64ドルと1日の下げ幅として過去最大となった。28日午前の東京株式市場も日経平均株価が大幅に5日続落。世界的な感染爆発(パンデミック)による経済危機も現実味を増すなか、各国の財政支出や利下げなど金融緩和競争が激化しそうだ。

 日経平均は午前9時20分現在、728円76銭安の2万1219円47銭で取引されている。

 英国とドイツの主要指数は前日比で3%を上回る落ち込みとなった。

 新型肺炎について米国では、「制御下にある」(トランプ大統領)として中国など東アジアの問題だと受け止められ、株価も堅調だった。ところが、イタリアで感染が拡大し、カリフォルニア州でも感染者が33人出たことで危機感が強まった。

 マイクロソフトやアップルなど主要企業が業績予想を達成できない見通しだと表明するなど、米国の景気が減速すれば、世界経済が総崩れになる恐れもある。

 トランプ氏は景気の下支え策として、米連邦準備制度理事会(FRB)に早期利下げを求めている。上武大学教授の田中秀臣氏は、「トランプ氏の利下げ要求は正しい判断だ。FRBは近々、利下げや量的緩和を実施すると思う」と分析する。

 震源地の中国でも、人民銀行(中央銀行)が利下げを実施したほか減税策なども打ち出している。欧州や英国の中央銀行も追加金融緩和に踏み切る可能性がある。

 田中氏は「世界同時緩和競争が始まることは不可避で、乗り遅れたところは一番悪影響を受ける。日銀は金融緩和を継続しているが、財政でも最低でも6兆円、できれば10兆円規模の追加の補正予算を組まないと乗り遅れる。新型肺炎の影響が長期化して、東京五輪にまで影響が出てくると、経済の不確実性が大きくなるだろう」と指摘した。

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