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【AI時代の発想術】コロナウイルスとAIの「類似点」と「対応策」 (1/2ページ)

 新型コロナウイルスが猛威を振るっているが、カナダのベンチャー企業、ブルードット社の創業者で医師のカムラン・カーンCEOは昨年12月、AI分析によって「コロナウイルスが世界中に拡散して脅威になる」と予測していた。

 同社は2003年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)をきっかけに、カーンCEOが感染症拡散予測の会社として13年に創業。今回のコロナウイルスについては、全世界の航空会社の発券データから感染した住民がいつどこへ向かうのかをAIで予測し、中国・武漢でウイルスが出現してから数日後に、武漢からバンコク、ソウル、台北、東京に広がると予測していた。

 こうしたウイルスの拡散とAIの普及は、実は酷似している。ウイルスは飛行機や船など交通インフラの発達によって拡散した。AIも高速ネットワークの発展に伴って急速に普及した。今後、クラウドにつながったスマホで人がAIを使うようになれば、情報は瞬間的に世界に広まるだろう。

 また、ウイルスの拡散を防止するには手洗いやうがいなど体に付着した菌を除去する原始的手法しかない。AIもネットワークにつながった機器の電源を切るという原始的手段で機能しなくなる。この点もよく似ている。

 ただし、両者が大きく違うのはウイルスは人を死に追いやる人類の敵だが、AIは情報で世界をつなぐ人類の味方だという点だ。

 今回の新型コロナウイルスは感染の拡大が速く、今後変異する可能性も高い。同時に違ったタイプの変異が起きれば太刀打ちするのはさらに困難だ。この厄介な人類の敵に対抗できるのは、人類の知恵とAIをデジタルネットワークで共有する「総力戦」しかない。

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