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【トップ直撃】3代で紡ぐ毛筆の粋! 祖父が“描く”筆文字の文化を残すことが大事 昭和書体・坂口太樹代表取締役 (1/3ページ)

 漫画やアニメで大人気の『鬼滅(きめつ)の刃』にも登場する毛筆フォント。テレビ番組やゲーム、店舗の看板から商品パッケージにまで使われている筆文字は、鹿児島で84歳の職人が1人で手書きしたものだ。昭和の看板職人の技術を祖父と父、孫の3代が、平成そして令和の時代に発展させる。(中田達也)

 --毛筆フォントはどのような場所で使われていますか

 「デザインの現場でよく使われます。店舗の看板やウェブサイトのバナー、お菓子やラーメンの商品パッケージなどいろいろですね」

 --町中で見かけることも多いとか

 「繁華街で100メートルぐらい歩けば大体見つかりますね。居酒屋さんなら2店に1店舗ぐらいの割合であると思います。お寺さんがうちの書体を購入されてプリンターで卒塔婆を印刷しているところもあるようです」

 --テレビ番組で出てくる毛筆のフォントも

 「ドラマの中の小道具やバラエティーのテロップに使われることが多いですね。テレビを見ていてうちのフォントが出てくると、思わず画面の写真を撮ったりします」

 --最初はゲームがきっかけだったとか

 「テレビゲームの『真・三國無双』で使っていただき、その後ゲーム業界に広がっていきました。いまもスマートフォンのソーシャルゲームなどでかなり使われています」

 ■人気の「鬼滅の刃」も

 --人気の理由は

 「パソコンの文字という感じではなく、その場で書いたように見える書体と評価していただいています。毛筆フォントは需要が大きいのに以前は数が少なかったという点もあります。うちの場合、豪快な書体から細身の書体までいろいろな種類があり、好みに対応できます。人気があるのは豪快な書体で、『鬼滅の刃』も闘龍書体が使われています」

 --種類が豊富な点も特徴ですね

 「フォントの数は64書体あり、1つの書体で約7000字なので、文字数で50万字ぐらいあります。ここまでの数がそろっているのはうちぐらいだと思います」

 --それが全て手書きというのがすごいですね

 「看板職人だったうちの祖父が書いています。いまも毎日朝から夕方ごろまで、1日約100文字書いています」

 --ほかにはまねができないことですね

 「祖父の書いたフォントにはJIS(日本産業標準調査会)第2水準の難しい漢字も入っています。込み入った字を書くのは難しいので、ほかの書家さんが書いたフォントは第1水準で終わっていることが多いですね」

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