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【榊淳司 マンション業界の秘密】新型コロナの終息見通し立たず…新築マンション市場、秋まで“開店休業”か (2/2ページ)

 気になるニュースもある。一部のゼネコンが建設現場での感染拡大を防ぐため、作業を休止し始めた。この動きがマンションの建設現場にも広がってきた場合、建物の完成が遅れる。購入する側からすれば、入居時期が定まらなくなる。当然、購入契約へのモチベーションは下がってしまう。

 ただ、新型コロナが7月頃までに終息、あるいはその見通しが確かなものになれば、9月からの販売再開には「回復バブル」的な需要が生まれる可能性がある。

 現在、新築マンションを開発分譲しているデベロッパーは、財閥系や大手企業のグループ会社がメインだ。そういう会社が倒産する可能性は低い。だが、一部にはどの企業グループにも属さず、マンション開発を主な事業にしている「独立専業」のデベロッパーもある。リーマン・ショック後の不況を乗り越えた企業たちで、ここは深刻な経営の行き詰まりを迎える恐れがある。

 秋以降、業界にはどんな風景が見えてくるのか、今のところは五里霧中。騒ぎの展開を見守るしかない。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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