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【榊淳司 マンション業界の秘密】“新型コロナ不況”は確実な情勢…住宅ローンが払えなくなったらどうする? (2/2ページ)

 返済を先延ばしにしても払えそうでない時には、任意売却ということになる。そのマンションを売却して、そのお金を返済に回す、という手段だ。

 ローン残高よりも高く売却できれば、その後の負担はなくなり、次に住むところを探せばいいだけ。すぐに入居できる公的な住居などで仮住まいをすることになる。

 しかし、今後はマンション価格の下落が想定されている。ローン残高よりも高く売れないケースも出てくるはずだろう。その場合は、その差額が債務として残る。返済義務は継続する。

 それが払えないようだと、裁判所に自己破産を申し立てることになる。これが認められれば、債務はなくなる。しかし、その後5年ほどはクレジットカードが持てなくなるなどのペナルティーを課される。

 また、一度自己破産すると、住宅ローンなどは組みにくくなる。もちろん、銀行のカードローンなども数年間は確実に使えない。

 今回のコロナのように、世の中は何が起こるか分からない。予想もしないような出来事を、人生では何度か経験するものだ。

 それを考えれば、住宅ローンは長期間、組まない方がいい。特に35年もの間、平穏な日々が続くという前提は、それ自体がナンセンス。今回の騒ぎで、35年ものローンを組む人は激減するかもしれない。むしろそれは良いことだと思う。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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