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【大前研一 大前研一のニュース時評】高級食材の値崩れで漁業関係者などは厳しい状況に コロナ終息後は会食スタイルが変化? (1/2ページ)

 東京・豊洲市場の食材を扱っている通販会社が、これまで飲食店など業者向けにしか出していなかった高級食材の販路を広げ、ネットを使って一般向けに販売したところ、注文が急増しているという。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴うイベント自粛や外出自粛で、ホテルやレストラン、料亭などへの客足が極端に減り、高級和牛や寿司ネタで人気の国産クロマグロ、マスクメロンの価格が通常より2割から3割安くなっているからだ。

 これら高級食材の値崩れは、外国人観光客の減少も影響している。ネット販売の売上高は前年同月比、5倍になっているという。

 巣ごもり中、料理レシピサイト「クックパッド」で作り方を検索して、自宅で高級外食店で過ごすような気分を味わいたいという人が増えた。その需要に乗って、ある程度は販売できるのだろう。しかし、いくらネット販売の売り上げが5倍になったといっても、全体の売り上げはやはり少ない。これでは豊洲市場も気合が入らない。

 高級魚の値下げで、漁師さんも「もう船の油代にもならない」と嘆いている。厳しい状況に追い込まれ、ネットだけではさばけないので、スーパーに持っていく人もいる。豊洲市場だけでなく、漁業関係者や酪農業者、さらには飲食業者も元気が出ない。

 これに関連して、私が学長を務めるBBT(ビジネス・ブレークスルー)大学の学生から、「甚大な打撃を受けている飲食業ですが、人々の価値観や行動様式が大きく変化してしまい、新型コロナの終息後も以前の姿に戻ることは難しいと考えます。アフター・コロナの世界で、飲食業界にどんな変化が起こることが予想されますか」という質問があった。

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