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【大前研一 大前研一のニュース時評】業績不振が続く「レオパレス21」 旧村上ファンド介入で遠い再建の道 (1/2ページ)

 業績不振が続く賃貸アパート大手「レオパレス21」の2020年3月期の連結決算は、最終損益が802億円の赤字だった。前年も686億円の赤字。2期連続で大幅な赤字となった。

 2年前に相次いで発覚したアパートの施工不備問題で、改修費用がかさんだのに加え、新型コロナウイルスの感染拡大で主力の法人需要が急減したことが響いた。

 4月は転勤のシーズンで、アパート入居のニーズが新たに出るはずだったが、今年はこれが空振りになった。今後、テレワークが進んでくると、転勤そのものを考え直す会社も増えてくるはずだ。

 レオパレスは駅からは少し離れたアパートを比較的リーズナブルな価格で紹介している。顧客の会社からすると、「お前たち、歩くことは健康にいいぞ」と言って、安価な費用で社員を住まわすことができた。そのアパートが正しい建築ではなかったと発覚したわけ。

 同社は今月5日、新規アパートの建設受注を停止して賃貸事業に注力することや約1000人の希望退職も募ることなどを盛り込んだ「経営再建に向けた構造改革方針」を発表したが、信用を取り戻すのは難しい。この802億円という赤字幅というのも半端な額ではない。

 ということで、旧村上ファンド系の投資会社「レノ」が入り込んで、経営を揺さぶってきた。大株主の村上世彰氏は、数百億円規模の大規模な増資を引き受けると提案している。

 ただ、いわゆる村上ファンドというのは、脅かす力はあるが、経営をよくするノウハウはない。こういった「物言う株主」ではなくて、「建て直してくれる株主」が入ってこないことには、再建の道は遠いのではないか。

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