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【大前研一 大前研一のニュース時評】世界的な自転車部品メーカー、自信が築き上げた「世界のシマノ」 素晴らしい経営者だった島野喜三さん (1/2ページ)

 世界的な自転車部品メーカーとして知られる「シマノ」(本社・大阪府堺市)の島野喜三元会長が今月3日、慢性心不全のため亡くなった。

 創業者の島野庄三郎氏の三男として生まれ、1958年に同社に入社。65年に初の海外拠点となる米国販売会社の社長に就任して全米各地の200カ所以上の取引先を回った。

 そして、80年代に米国の西海岸で始まったマウンテンバイク(MTB)のブームの兆しをいち早くとらえ、耐久性が高く悪路に負けない専用部品を作って供給し、MTBブームの広がりとともに、世界的なブランドを築いた。

 95年に長兄、次兄に続いて4代目の社長に就任すると、英語を社内の公用語に定めてグローバル化を推し進めた。また、自転車部品の技術を活用して釣り具の分野でも世界に進出した。

 70年に約23億円だった海外売上高は、島野さんの会長就任前の2000年には約1082億円と40倍以上になった。2019年12月期の連結売上高は約3600億円で海外が約9割を占める。

 シマノ製造のホイールやギア、変速機、ブレーキ、レバーなどの自転車部品は、世界的な自転車ロードレースの大会「ツール・ド・フランス」でも多くのチームが使用している。

 その中で、海外で成功した大きな要因は、何といっても変速ギアにある。自転車ライダーに聞いてみると、シマノの変速ギアがついていない自転車は買わないという。

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