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【独話回覧】安倍政権、経済停滞招いた消費増税の“大失敗” 「ポスト安倍」を狙う者は「国家と国民の苦労」にはダンマリ…コロナ恐慌克服できるのか? (1/3ページ)

 安倍晋三政権の中国発新型コロナウイルス対策の迷走ぶりは深刻だ。コロナ封じの間、大きく萎縮する景気に対しては満遍なく国民に浸透する大型消費税減税を断行すればよいのに、そんな王道をふさいでおいて、わざわざ各省の縄張りにからめた業界支援「Go To」の補助ときた。そこにコロナ禍第2波が打ち寄せ、身動きが取れない。

 国家非常事態だというのに、なぜ一貫性のない場当たり主義の政策がとられるのか。独話で言おう。政府・与党は消費税増税という大失敗を認めたくないからではないか。

 筆者が産経新聞紙上で3月14日、コロナ不況対策として、いち早く世論に提起したのは消費税大型減税である。すると野党はもちろん、与党の一部でも「そうだ」とする声が上がった。

 野党のほうは「言ったぞ」という政治的実績になるが、自民党となるとそうはいかない。1989年4月の消費税導入、そして97年4月、2014年4月、19年10月の各消費税率引き上げと、いずれも自民党主導の政権が実施した。

 「ポスト安倍」を狙う党の実力者、キングメーカーでいたい長老は党内で消費税減税論が広がるのは絶対に阻止したい。その決意を端的に表明したのは二階俊博幹事長の3月16日の記者会見での発言だ。拙論のわずか2日後である。「消費税というものをつくったときにどれほどの苦労があったかということを考えれば、簡単にそういうことを発言する人は、そういうことを仮にした場合に、いつ元に戻すのか、この責任は誰が負うのでしょうかと逆に私の方から問いかけたい」

 自民党としてまずいぞ、という党内の口封じ効果は大きい。安藤裕衆院議員ら若手の消費税減税論は党内で「聞き置く」程度にとどまったままで、石破茂氏ら次期自民党総裁候補は沈黙するか、消費税減税反対を表明し、現在に至る。

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