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【大前研一 大前研一のニュース時評】「富士通」がかなり厳しい「SEのテレワーク化」へ移行 今は地方の有能な人材を活用する好機 (1/2ページ)

 日経新聞に「富士通、システムエンジニア(SE)の客先常駐を見直し」という記事が掲載されていた。新型コロナの感染拡大で「3密」になりやすい就労環境を改善し、SEの仕事で一般的だった顧客先に常駐する働き方を見直し、テレワーク(在宅勤務)への移行を進めるというもの。日本IBMもテレワーク向けのシステムを整備する。

 日本のシステム開発は、プログラマーなどの「SE部隊」がお客さんのところに駐在して仕事をする。この客先常駐をやめていくというのは結構難しいと思う。

 というのも、日本の企業は「君たち、こういうことをやってください」と仕様書を書き出すことが苦手だからだ。よくあるのが、「ウチが何を必要としているか、しばらく机を並べて、君たちの方から提案してくれ」というもの。

 インドのSE会社は、お客さんの提議するものをすべて記述してもらい、それに対して提案書を作り、その提案どおりに仕事を進める。これでは、日本では仕事ができない。

 私もかつて、インドのIT大手のインフォシスやサティアムなどと組んで、こういう仕事をしたことがあるが、お客さんからの仕様書がなかなか出てこなくて、超苦労した。そんな環境で、システムを完成しても、「ここは違う」「ここは不具合だ」と無料でやり直すことを求められる。

 そんな状況の中、このようにSEの客先常駐を見直して大丈夫なのか。これは富士通や日本IBMのような会社だけで決められる問題ではない。この件に関しては、私は「グッドラック」としか言えない。かなり大変だと思う。

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