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【榊淳司 マンション業界の秘密】タワーマンションの人気“凋落”と戸建て住宅の需要復活 (1/2ページ)

 コロナはさまざまな面で日本社会を変えている。今のところ、もっとも大きな変化の原因になっているのがテレワークの普及だろう。

 毎日職場へ出勤しなくてもいいというのは日本にサラリーマンという職業形態が定着したこの約100年間で、最も大きな変化かもしれない。これによって、企業のあり方から社会の仕組み、人々の人生観までガラリと変えてしまった可能性がある。

 私の専門である住宅ということだけに絞っても、この影響は目を見張るものがある。ここでは、その一断面をご紹介しよう。

 一言でいうと、「タワマン(タワーマンション)の人気凋落と戸建て需要の復活」となる。

 コロナ以前は基本的に若年層にとっての憧れともいうべきだったタワマンという住形態に対して、多くの疑問が浮かび上がってしまった。

 まず、高層階の居住はエレベーターの使用が必須条件だが、これは間違いなく「3密」である。「1回の利用につき5人まで」。そんな利用制限を設けているタワマンも多いという。途中で乗り込む中層階居住者はつらい。運が悪ければ数十分も待つことになる。

 昨年の台風被害で建物全体が停電し、エレベーターを使えなくなった川崎市のタワマンがあった。超高層マンションは災害に弱いという今まで見逃されていた現実も露呈してしまったのだ。あの記憶が薄れぬうちに、今回のコロナ騒動が持ち上がった。

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