記事詳細

【サラリーマンサバイバル術】部下がタイムカードを押してからサービス残業… 使用者には労働時間を適切に管理する責務がある (1/2ページ)

 【Q】部下が定時にタイムカードを押してからサービス残業をしています。理由を聞くと、「コロナで在宅勤務が長かった分、仕事がたまっている」「仕事が遅いのは自分の責任」「仕事が好きだし、早く家に帰ってもやることがない」などと言っています。良くないとは思いますが、彼が勝手にやっていることですので、黙認して問題ないでしょうか。 (40代・男性)

 【A】 労働基準法第32条は、1日8時間、週に40時間を超えて労働させてはならないと定めています。この点は大前提としながら、同法第36条にもとづく労使の「36(サブロク)協定」が締結された場合に初めて、使用者は労働者に時間外労働をさせることができます。

 つまり、残業とは会社や上司の指示にもとづいて行われるものです。質問のケースは指示を受けておらず、表面的には残業とは言えません。ただ、本当に労働時間ではないのか、慎重に考えなければなりません。

 労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことですが、使用者の「明示または黙示の指示」によって業務を行う時間は労働時間に当たります。言い換えれば、残業が上司から義務づけられていたのか、あるいは残業を余儀なくされていたのかなど、労働時間かどうかはさまざまな状況から、個別具体的な判断がされます。

 たとえ部下が勝手に残業をしていたとしても、必要な仕事であり、上司がその点を認識しながら黙認しているのであれば、それは「黙示」の指示と判断される可能性があります。

関連ニュース