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【田村秀男 お金は知っている】ポスト安倍のリーダーが「アベノミクス」の再生をうたうなら…「消費税減税」から始めよ (2/2ページ)

 だが、日本経済は慢性デフレから脱したとは言い切れない。1997年度から2019年度までを通算するグラフを見れば、デフレーターは年平均でマイナス1・28%と97~12年度よりも大きい。名目成長率0・35%という低水準を実質ベースで押し上げている。

 脱デフレ未だ成らず、と拙論が主張する根拠は、物価がプラスになっても賃金上昇が追いつかないことにある。それこそが日本型慢性デフレ病の症状なのだ。今年6月と12年6月を比べた物価と雇用者平均月収の増減率はそれぞれ5・8%、2%である。コロナ・ショック前の昨年6月でも対12年6月比で5・8%、3・8%とやはり実質賃金は下がっている。

 パートなど非正規雇用の比率が高くなっているために雇用者全体の平均収入が上がらないのだと反論する向きもいるだろう。だが、常用雇用月収、パート月収について、今年6月と12年6月を比べると、それぞれ4・1%、3・9%とやはり物価上昇率を下回る。日銀によると同期間の消費税率引き上げ分を除外した物価上昇幅は3・3%である。つまり、消費税増税がなければ、常用、パートとも、ほんのわずかでも8年前の水準を上回ったことになる。

 アベノミクスの問題点ははっきりしている。最大の誤りはデフレ圧力のもとで消費税率を大幅に上げたことだ。ポスト安倍のリーダーがアベノミクスの再生をうたうなら、消費税率の大幅引き下げから始めるべきなのだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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