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ドコモ口座事件、真の原因は「認識の甘さ」ではない 露呈した「銀行との風通しの悪さ」 (1/5ページ)

 いくらなんでもそれはないだろう。

 情報化社会の昨今、そのように感じる問題が起きることなど、1年を通してもそうそうあるものではない。

 ところが、あろうことか日本はもちろん、グローバルにみても最大手クラスの通信企業であるNTTドコモが、「お前、それはないだろう」と思わずツッコミを入れたくなる対応を取るとは、情けないを通り越して笑い話のようにさえ思えてくる。

 被害総額約2542万円(9月14日午前0時時点)と、果たしてどこまで被害が拡大するのか見えていない「ドコモ口座」の不正出金の問題についてだ。

 口座と名付けられているがサービスの本質は、いわゆるスマートフォン決済サービス。送金やショッピング支払いなどに使えるものだ。金利などは一切付与されないものの、自身の銀行口座からチャージできる。

 サービスそのものは、よくある決済サービスの亜種。いくつかの特徴はあっても特別なものじゃない。何より“ドコモさま”の提供なんだから信頼できると思っていたら、実にグダグダだ。

 何しろ被害者がドコモ口座対応の銀行口座を持っているだけで、ドコモユーザーではなくとも、加害者が捨てメールアカウントを使って自由に、いくつでも口座を作り、不正出金を行える可能性があったというのだからタチが悪い。

 ここまでグダグダだと、いったいなぜこんなことになったのか、グダグダになった理由が見つかるかどうかさえ怪しいほどだ。

 せっかく責任ある行動と判断ができるというのに

 既報の通り、山ほどツッコミを入れたくなることがたくさんある一方で、ドコモはしっかりと責任ある行動も示している。サービスのセキュリティ設計がずさんなことは批判対象だが、まずは褒めるべきところは褒めておきたい。

 ドコモの丸山誠治副社長は9月11日の記者会見で、認識の甘さについて反省を口にしつつも「1日の取引が約1万3000件もある」ことを理由に、ドコモ口座のサービスを停止しないと話した。

ITmedia ビジネスオンライン

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