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【家電の世界】新型コロナウイルス抑制に効果! シャープ・空気清浄技術「プラズマクラスター」 (2/2ページ)

 東京大学大学院や岡山理科大学との共同での検証では、約31リットルのアクリル製ボックスに0・5ミリリットルのウイルス液を入れて、シーソーシェーカーで1分間に約12回撹拌(かくはん)しながらストリーマを照射し、ウイルス液を回収してウイルス価を測定したという。

 注意しておかなくてはならないのは、新型コロナウイルスに対する効果は、これらの技術を搭載した商品そのものの効果ではないということだ。これは各社に共通したものだ。

 ワクチンや有効な治療薬がない現在、新型コロナウイルスの検証は、安全性の観点から実空間での実験が難しく、限られた試験空間で行われている。また、使用する発生装置は試験用に用意されたもので行われている。

 シャープのプラズマクラスターの調査では、プラズマクラスターイオン濃度は、発生装置付近で1立方センチメートル当たり約1000万個となっているが、実際の商品に利用されているのは吹き出し口付近で同約100万~200万個で、濃度には約10倍の差がある。

 プラズマクラスターは全世界で累計9000万台の出荷実績があるが、これらの商品における効果を示したものではないのだ。

 とはいえ、今後は効果的な応用や活用方法の検討も始まることになる。実空間や実際の商品で、どれだけの効果があるのか。それに向けた検証結果の公表が期待される。(ジャーナリスト)

 ■大河原克行(おおかわら・かつゆき) 30年以上に渡って、IT・家電、エレクトロニクス業界を取材。ウェブ媒体やビジネス誌などで数多くの連載を持つほか、電機業界に関する著書も多数ある。

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