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【定年後 難民にならない生き方】高齢者の財産管理3つの手段 いざというときに本人に代わって動かせるように (1/2ページ)

 高齢の親が突然、病に倒れ、残された家族は通帳や印鑑のありかがわからず右往左往--。こうした高齢期のお金の困りごとは「そろそろ家族で、将来の介護について話し合っておこう」と思っていた矢先に表面化することも少なくない。

 「うちの親はまだ元気だから大丈夫」と思っていても、思わぬ事故で意識不明の重体に陥ることもあれば、かなり進行するまで認知症に気づかなかった例もある。定年世代になると、親のことはもちろん、自分たちの今後にも備える必要もある。

 「財産は法律上、その持ち主であるご本人が自らの判断で管理することが大前提。家族であっても、ご本人の許可なく、勝手に預貯金を引き出したり、有価証券や不動産を売買したりといったことはできません」

 こう解説するのは司法書士の西沢優美氏だ。例えば、高齢になり、自宅での暮らしが難しくなったため、自宅を売却し、施設の入居費用に充てたいと考えたとする。そのとき、自分で決めて手続きできる場合は問題がないが、「寝たきりで意識もない」「認知症が進行し、意思表示や判断能力が乏しい」といった状態であることも考えられる。そうなると、不動産売買契約そのものが成立せず、にっちもさっちもいかなくなる恐れがあるという。

 「こうした状況を回避するためにも、『財産管理のキーパーソン』を決め、さらにキーパーソンがいざというときに本人に代わって財産を動かせるよう、財産管理についての法的な権限を与える必要があります」

 法的な権限を与える手段は「財産管理委任契約」「任意後見契約」「家族信託契約」の3つに大別されるという。

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