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【田村秀男 お金は知っている】菅政権“消費税減税なし”で賃金と雇用の好転は不可能だ (1/2ページ)

 あっという間に、菅義偉政権が誕生した。菅氏はアベノミクスの継承をうたっているが、携帯電話料金の引き下げなどの規制改革、賃金の引き上げなど、具体策を明示することで、ぼやけてきたアベノミクスを再活性化する意志が明確だ。縦割りシステムの官僚に引きずられることなく、リーダーシップを発揮すると期待できる。

 問題は民間だ。携帯電話料金の値下げは電波割当権限を持つ政府の影響力は絶大だから、早期に実現できるかもしれないが、雇用や賃上げは企業社会全体のコンセンサスが形成されないと、掛け声倒れに終わってしまう。

 菅氏は12日の日本記者クラブでの自民党総裁候補討論会で、「安倍政権においては、雇用が400万人増えている」「民主党政権までは正規が減って非正規が増えてきたのでありますけども、アベノミクスによって、正規の方が150万人増えてます」「最低賃金も20%引き上げてます」と成果を強調し、賃金、雇用情勢の一層の好転に自信を示した。

 他方では、将来の消費税増税を支持した見解を修正し、今後10年は消費税増税しないという安倍氏の「公約」を踏襲するとした。

 実際にアベノミクスは賃金、雇用で力強い改善をなしえたのだろうか。グラフはアベノミクスが始まって間もない2013年7月と最新の統計時点である今年7月の実質賃金(月収ベース)を常用雇用、パートと双方を総合した全雇用に分けて算出した。実質賃金は賃上げ率から消費者物価上昇(CPI)率を差し引くが、日銀統計のCPIを参考に、消費税増税分を除外した実質賃金上昇率も付け加えた。

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