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【定年後の居場所】単身赴任や転勤を見直す「本当の働き方改革」 残業・長時間労働解消より大事なこと (1/2ページ)

 先日の新聞には、新型コロナウイルスの流行を契機に、菓子メーカー「カルビー」が単身赴任を見直す方針を決めたと書かれていた。テレワークを活用すればどこに住んでいても、遠隔で仕事をこなすことができるからであろう。

 カルビーは、オフィス勤務の約800人について在宅勤務などを含むモバイルワークを推し進め、原則として所属部門が認めた場合には単身赴任を解除する。同社は全国に拠点があるが、主力工場のある北海道に勤務する地元出身の社員が東京本社に異動する場合、単身赴任を余儀なくされるケースがあった。新たな制度になれば、北海道に住みながら本社の管理部門に所属して遠隔で業務を行うといったことも可能になるそうだ。

 独立行政法人労働政策研究・研修機構の「企業における転勤の実態に関する調査」(平成29年)を読むと、「できれば単身赴任はしたくない」の割合は53・5%になっていて社員の立場からはやはり負担になっていることがうかがえる。

 私自身は単身赴任の経験はないが、子どもの学校や親の介護などを理由に単身赴任する人は少なくなかった。また私が生命保険会社で人事担当者だった時も、転居を伴う転勤については特に留意していた。単身赴任も出るし、家族にとっても大きな影響を与えるケースが少なくないからだ。

 ただ当時は全国に支店や営業所を展開している会社では、その場所に人を配置することは当然とされていた。今回のコロナ禍の中で、テレワークの環境を整備していけば単身赴任がそもそも必要なのかという議論が起こってもおかしくない。

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