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【住まいの処方銭】これから地方移住(3) 「お試し居住」でメリット・デメリットを現地調査

 移住希望地の実際を知るには、「お試し居住」が一番だ。数日から1週間、あるいは1カ月単位で住んでみる。そうすれば、環境や暮らしぶりを肌で感じられる。メリットだけでなくデメリットも知ってから決断したい。

 各自治体では、移住者を呼びこもうと、さまざまな「お試し住宅」の整備を進めている。

 茨城県常陸大宮市では、和室3、洋室1ある平屋の一戸建て住宅を最長3カ月間提供している。水道光熱費込みで1日1000円だ。退職前後のシニア世代の利用が中心で、2週間から1カ月程度の利用が多いそうだ。実際に移住につながった例もあるという。コロナ禍でしばらく運用を見合わせていたが、9月中旬から再開した。市の職員がお試し居住中の質問や相談を受けている。

 不動産情報サービスのアットホーム(東京都大田区)は、提供中の「全国版 空き家・空き地バンクサイト」内に8月、自治体のお試し移住住宅の情報をまとめた「おためし移住特設サイト」を開設した。9月14日時点で、53自治体93物件が紹介されており、数は順次、増えている。

 お試し住宅はその地域への移住を前提としているため、寝具や消耗品などは準備されていないことが多い。さらに、お試し中は、移住に向けた準備期間ととらえたい。

 移住・交流推進機構(JOIN、東京都中央区)の後藤千夏子事務局次長は 次のようにアドバイスする。

 「お試し中は、現地での住まいや仕事を探すなど、次の生活を考えた行動をしましょう。車の運転はしやすいか、夜道は安全かどうか、スーパーや病院など生活に必要な施設までの利便性はどうかなどを体感し、その地域に根を下ろせるかを考えて暮らしたいものです」 (不動産・住生活ライター 高田七穂)

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