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【田村秀男 お金は知っている】非正規男子の未婚にみる「国勢」の衰え 従来の「内需圧殺策」放置で進む困窮化 (1/2ページ)

 5年に1度実施される国勢調査。今回はインターネットでさっさと回答できたのはよかったが、改めて気になったことがある。「国勢」とは、国力を担う人力を意味する。政府はいったい、このオールジャパンの調査結果を政策にどう生かしてきたのだろうかと。

 これまでの国勢調査を踏まえたとおぼしき政策は以下のような流れである。少子高齢化や生産年齢人口減が進んで、社会保障費が膨らむのだから、その財源は消費税増税で賄い、歳出削減によって財政均衡を図る、という具合である。

 経済の再生は外需頼みで、日銀は異次元緩和によって円安を維持する。景気対策は一時しのぎの補正予算で済ませ、基本は緊縮財政路線とし、あとは規制緩和を柱とする成長戦略というわけだ。

 以上の3本柱で構成したのがアベノミクスだ。菅義偉政権はそれを前進させるという通称「スガノミクス」を打ち出したが、要は3本目の柱に重点を置いた「規制改革」である。消費税増税は今後10年間はやらない、という安倍晋三前首相の発言を踏襲するが、消費税減税を否定している。

 ここでグラフを見てほしい。2015年の国勢調査と厚生労働省の賃金構造基本調査(19年)結果から、男子について、正規、非正規雇用の年収と未婚率を抜き出し、組み合わせた。国の勢いを支えるのは男女を問わず30歳代から40歳代の働き盛り世代であり、結婚して家庭を築き、子供たちを育てていくというのが正常な姿だろう。

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