記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】ステイホームが生んだ一過性の“ワイドホーム”需要 不動産業界にも本格的な試練の時がやってくる? (1/2ページ)

 新型コロナの蔓延で緊急事態宣言が出されたのが4月初旬。その頃から急激に売れ出したのが都心や近郊の新築ミニ戸建てと、近郊エリアの格安中古戸建てだった。

 テレワークの普及で多くのビジネスパーソンが自宅での業務を余儀なくされた。大半の人はこれを大歓迎。「満員電車に乗って通勤しなくていい」という「働き方」を喜んで受けいれた。しかし、中にはそうでもない人々がいたのだ。

 先日、ある週刊誌が「フラリーマン」を特集した。サラリーマンだけれども自宅に居場所がない人々の話である。

 まず、自宅が狭いとテレワークに向かない。会議に参加するのも、家族と空間を共有していると何かと不都合である。

 さらに、配偶者もテレワークだと1人1部屋が必要だが、それがそもそも確保できない。自然、子育てや家事負担が少ない亭主族が自宅から離れざるを得なくなる。近隣のカフェや図書館を利用するにも限界がある。

 それなら、個室を確保できるミニ戸建てや郊外の割安中古戸建てを買ってしまおうか、となった。あるいは、やや郊外の広めの中古マンションを購入して急いで引っ越しをするという動きにつながった。

 しかし、そんな需要もそろそろ一巡するのではないか。

 9月下旬のシルバーウイークでは多くの人が街や観光スポットに繰り出した。国内の航空便の搭乗率も飛躍的に向上した。ワイドショーは相変わらず不安をあおるが、新型コロナによる死者は季節性インフルエンザより圧倒的に少ないことは今のところ、統計数字で明らかだ。

関連ニュース