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【AI時代の発想術】3年後にGAFAと一騎打ちでも「デジタル庁」を立ち上げるしかない2つの事情 (2/2ページ)

 これに対し、平井卓也デジタル改革担当相はデジタル庁の予算取りと法律改正を行い、「各省庁の抵抗を排除する」とラッパを吹いたが、頭だけはいい官僚をねじ伏せられるのかは疑問だ。

 デジタル化の部署を社長の直轄にして全社で推進しようとする試みはよくあるが、多くの会社が社員のデジタル化意識革命には至らず、失敗するのがいつものオチだ。だるまに目を描いてエイエイオーと雄たけびを挙げる時代遅れの政治家たちもSNSで政策を主張するようにならねば日本のデジタル化は始まらない。

 デジタル庁にはどんな障壁があるのか、一般企業の導入事例をもとに考えてみよう。

 <第1段階>

 デジタル担当部署がハンコと書類を禁止し、クラウドに切り替えようと提案。すると、紙の伝票でないと処理できないと反対の声が上がる。デジタル音痴の役員と既得権益者は、対面のアナログな討議で議論をグダグダにして計画をつぶす。省庁の場合も、手なずけている外部の有識者会議を開き、膨大な紙資料を積み上げて反論する。

 <第2段階>

 役員がメール、SNS、ZOOMで自分の意見を投稿できず、いつもの対面の会議に戻る。各省庁も同様だ。

 デジタル化プロジェクトを社内で企画しても、予算はショボく、責任者も不在のことが多いので、うやむやに終わる。官僚も、旗は揚げるが後はほったらかしだ。

 <第3段階>

 第1、2段階の危機をうまく切り抜ければ、横軸の情報ネットワークで縦割りの組織を瓦解(がかい)し、社内改善が始まる。第1段階から第3段階までは一般企業でも5年はかかるが、世界情勢からみると政府は3年以内に達成しなければ間に合わない。3年後、日本政府とGAFAは最終決戦を迎えているだろう。(プランナー・久保田達也)

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