記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】日本はコロナによる経済的打撃も大きいが… 「投資」「消費」萎縮で迫る大失業時代 (1/2ページ)

 2日付の日経新聞、「国内景気回復、世界に遅れ」という記事の中に、9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は日本が47・7、米国は53・5とあった。

 PMIは、製造業の仕入れ担当者にアンケートしてその景況感を数値化した景気指標の1つ。購買担当者は自社業績のデータを早く入手できるため、景気動向をイチ早く確認できるわけ。PMIの数値が50を上回ると改善、50を下回ると悪化と判断される。

 欧米や中国はPMIの数値が50を超えて新型コロナ感染拡大前の水準まで回復しているのに対し、日本は感染者が非常に少ないのにもかかわらず、冷え込んでいる。コロナ拡大前を下回ったままだ。

 日本がなかなかPMI50を超えないのは、各企業とも設備投資を手控えているからだ。日本は製造者も消費者も非常に萎縮している。

 政府は消費を活性化させるため、いろいろな策を行っているが、国民全員に支給された10万円の特別定額給付金も、ほとんどが貯金に回ってしまう。10万円を配っても消費につながらない。複雑な手続きをしてポイントを還元してもらうのも面倒だ。

 感染予防対策に取り組む観光業や飲食店を応援する「GoToEat」キャンペーンにしても、サイトで予約しなければならないなど、間にいろいろな人を介在させている。これは業者をもうけさせるという選挙対策もあるのだろうが、そんな面倒な手続きでは消費は喚起しない。よその国なんか、そんなかったるいことなんかやらない。

 消費刺激策は、モノを購入した瞬間にバサッと戻るというような単純なことがいい。といっても、初めから「消費税をゼロにする」と言うと、商売する側の手続きが大変になる。

関連ニュース