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【榊淳司 マンション業界の秘密】シャッター街招く「店舗兼住宅の空き家問題」 団塊の世代高齢化で2024年以降深刻化 (1/2ページ)

 私は新築マンションの資産価値を物件別に評価するリポートを作成するため、東京23区全域と川崎市をくまなく巡っている。少し郊外に行くと、商店街の風景が実に痛々しい。個人商店とおぼしき店舗のほとんどは、シャッターが下ろされたままになっている。店の状態から20年以上、そのままなのではと思う建物も珍しくない。

 そうした旧店舗を見ると、まず人が暮らしているのかどうかを考えてみたくなる。シャッターのほかに建物に出入りできる扉があり、使われている様子があれば、人が住んでいるということだ。その扉さえも使われていなければ、正真正銘、空き家である。

 空き家が問題になりだしたのは、ここ10年ほどのこと。人が住まない家は放置されると腐食や倒壊の危険性を増す。浮浪者などが勝手に居ついてしまうこともある。

 しかし、この問題を解決する抜本的な方策は見つかっていない。私は2024年以降、空き家問題は急速に深刻化すると考えている。理由は団塊の世代。この年、彼ら全員が後期高齢者になるからだ。

 シャッターが下りっぱなしの旧店舗の多くは住宅兼用である。長らく住んでいる人がいるとすれば、昔そこで商店などを開いていた当時の経営者になる。

 そういう方々が鬼籍に入ると、シャッター店舗は空き家となる可能性が高い。相続する人もいるだろうが、その旧店舗に引っ越してくることはかなりまれなケースだろう。

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