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【独話回覧】2020年のGDP見通しは4・9兆ドル、リーマン・ショックを下回る水準も…日本に乏しい危機感 コロナ前から続く経済萎縮病「根拠なき悲観主義」強まる懸念 (1/3ページ)

 どの国でも、国内総生産(GDP)で表されるパイを大きくすることで、万人が所得を得る場が生まれる。努力すれば、挑戦すれば報われるという経済社会こそが、あらゆる個人や企業家に、公正なチャンスを提供する。

 そのためには、何よりも経済成長が土台となる。だからこそ、米国のトランプ大統領はもとより、全体主義中国の習近平国家主席だって経済成長に執念を燃やす。

 経済学の泰斗、宇沢弘文さんは遺著とも言うべき『人間の経済』(新潮新書)で、人間の心を大事にする経済学の研究に励んだと述べられた。

 アカデミズムとはかけ離れた現場主義の一介のジャーナリストにとって、すとんと腑に落ちる言葉だ。

 心が豊かになる、つまり幸せになりたいとはだれしもが願うのだが、ヒトの幸福は経済とは関係ない、収入や資産に恵まれていなくても、家族や友人を大事にし、美しい自然を愛で、清く正しい生き方ができる-と考えることもできる。

 1990年代初めのバブル崩壊後には、中野孝次さんの著書『清貧の思想』がベストセラーになったこともある。ただ、貧しくても精神さえ…というが、雇用の不安に駆られ、生活水準の向上も、結婚生活の基盤を支える賃金収入確保の見通しも立たないのに、どうやって心豊かに暮らせるのか。

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