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【榊淳司 マンション業界の秘密】時代遅れ「区分所有法」の改正不可欠! 管理費をむさぼる悪質理事長…住人は排除する手段なく (1/2ページ)

 私は、日本の分譲マンションという住形態について、法律的な欠陥があると考えている。区分所有法がかなり時代遅れになっている。施行されたのは1962年。すでに58年が経過した。何回か改正されているが、骨格はあまり変わっていない。

 問題だと思っているのは、悪意の理事長が現れた場合、マンションの住人である区分所有者たちがこれを排除しようにも、その手段をほとんど持たないことである。

 そもそも現行の区分所有法は悪意の理事長の出現を想定していない。悪意の-とは、組合の資産をさまざまな方法で自分のモノにしてしまう人物のことだ。

 私のところにはマンションに関連した数多くの相談が寄せられるが、管理に関することの9割以上がそれがらみと言ってもいい。

 実際にコンサルタントとしていくつかの事例に関わったが、この法律の壁に阻まれて、かんばしい結果を導くことができたとは、やはり言い切れない。

 マンションの管理は、言ってみれば民主主義の自治体運営と同じだ。管理費や修繕積立金は税金と同じ。市民は自分が払った税金がどう使われているかを監視すべきであるというのが民主主義の考え方で、役人や政治家はほうっておけば悪いことをやるという前提に立っている。

 しかし、管理組合の運営について定めた区分所有法では、管理者(理事長)が管理組合の資産を横領したり、不健全な形で自分に還流させたりする事態を踏まえていない。だから実際にそんなことが起こっても、区分所有者(民主主義では市民)には取り得る措置の選択肢がほとんどない。

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