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【独話回覧】米大統領選後の景気 どちらが勝つにせよ、株高基調維持ならコロナ不況回復 経済動向見るとトランプ氏圧勝だが…バイデン氏がつけ込む“隙”も (1/3ページ)

 いよいよ米大統領選の投票日が迫った。米国の世論調査はいずれも民主党のバイデン前副大統領が共和党のトランプ大統領を8%程度の幅でリードしている。現職大統領が再選に失敗したとしたら1992年のブッシュ父大統領以来となるが、経済面での実績が世論の現職支持に結びつく度合いが弱いというのは、拙論の記憶にある限り初めてだ。

 トランプ氏は景気の立て直しに成功したが、中国・武漢発の新型コロナウイルス禍対策の印象が悪く、評価を下げた。トランプ氏が「チャイナウイルス」憎しの一念をますます募らせるのも無理はない。

 経済こそは、これまで現職大統領の再選を左右してきた。古くは80年、民主党のカーター大統領が共和党のレーガン氏に敗れた。当時は第2次石油危機を受けて、高インフレと不況が同時並行していた。レーガン大統領は84年の大統領選では、有権者に向かって「Are you better off?(あなた方の暮らし向きはよくなったか)」と問いかけ、圧倒的な「Yes(そうだ)」との反応を得て、大勝した。

 92年、再選をめざすブッシュ父大統領が民主党のクリントン氏に敗れた主因も経済問題だ。景気が思わしくないのに「増税」の可能性を否定せず、「ジョブ(職)」を連呼して雇用促進を目指し、訪問した日本で米国製品の売り込みを図ったものの、宮沢喜一首相との晩餐(ばんさん)会で倒れ込んだ映像を全米のTVに流されてしまった。

 クリントン氏は経済重視を唱えて、カリフォルニア州シリコンバレーのハイテク業界やニューヨーク・ウォール街の金融資本の支持を取り付けた。ホワイトハウスの主に収まると、経済面でライバル視する日本の市場をこじ開けると称して日本たたきを画策したが、結果は不発。とみるや、中国市場に着目し、日本を飛び越えて親中路線を敷いた。

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