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【経済快説】上場企業はインサイダー取引に要注意 事前の「推奨」だけでも違法、可能性は身近な場所にある (1/2ページ)

 東京地検特捜部は3日、ドンキホーテホールディングス(現パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)の前社長、大原孝治容疑者を金融商品取引法違反(取引推奨)の疑いで逮捕した。

 容疑は、2018年10月に発表されたユニー・ファミリーマートホールディングス(現ファミリーマート)との間の業務提携や株式公開買い付け(TOB)について、事前に知人に「うちの株を買っておけ」と取引を推奨したとされるものだ。知人とその親戚は同年9月にドンキ株式を4億3000万円買い付けていたと報じられている。

 いわゆる「インサイダー取引」の事案だが、本件の場合、重要情報の内容を伝えるのではなく、取引を推奨しただけである点が異例だ。前社長が業務提携やTOBについて決定を知った上で知人に取引を勧めたとすると、違法になる。業務提携等の決定が実質的にいつなされたか、取引をどのように推奨したのか等が問題になるが、大原容疑者は現在容疑を否認しているようだ。

 インサイダー取引に関わる規定は、企業の未公表の重要情報を知る会社関係者がこの情報を利用して株式等の取引に至る行為を広く含む。

 重要情報には、株価に影響すると思われる情報の全てが該当すると考えておくとよい。業務提携、新株発行などの資本政策、未公表の業績数字、新製品の発表、製品の開発中止などの経営方針など広い範囲に及ぶ。

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