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【新・兜町INSIDE】東京市場、円高が唯一の死角…「ファナック」に資金集中か

 11月以降、コロナ禍をはね返して急騰した東京株式市場。来年の日経平均株価の3万円超えも現実味を増しているが、死角が残っている。円高進行リスクだ。

 例年であれば優良企業ほど想定為替レートを足元の水準より円高に設定し、業績を保守的に見積もる傾向が強かった。しかし、今年は大幅な円高を前提に業績を予想する主要輸出企業は限られ、「対ドルであと3、4円ほど円高に振れれば為替差損が意識されてくる」(国内投信運用会社)という。

 9月中間決算段階では、トヨタ自動車やホンダが1ドル=106円を想定。ソニーや任天堂、日本電産、コマツといった円高予想の常連企業も軒並み105円としている。為替相場が足元の1ドル=104円前後で落ち着けば問題なさそうだが、100円に接近すると為替差損を警戒した売りが厚みを増してきそうだ。

 注目はファナック。下期の前提レートは100円だ。産業用ロボットは高水準の出荷が予想されていることもあり、円高に強い数少ない輸出株として資金が集中する可能性がある。

 【2020年12月14日発行紙面から】

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