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【新・兜町INSIDE】「防衛関連株」突出の上昇ぶり 「有事」織り込みか

 12月に入って防衛関連株が軒並み急騰し、株式市場関係者の話題になっている。証券会社の公式見解は「防衛関連予算の増額が買い材料」だが、ある銀行系証券幹部は「株価が日本周辺の『有事』を織り込んでいる可能性も排除できない」と心配する。

 株高が目立つのは防衛関連企業でも「戦場」に近い銘柄だ。12月に入って2週間足らずで6割高した細谷火工は陸軍造兵廠の監督工場として弾薬を製造した歴史もある火薬類の老舗。超大型株の三菱重工業が3割高、川崎重工業が4割高とマザーズの小型銘柄さながらに急騰したことも証券関係者を驚かせた。12月に入って日経平均が最大1・7%しか上がっていないので、確かに防衛関連株の上昇ぶりは突出している。

 夜戦に使う照明弾、海上封鎖に不可欠な機雷、護衛艦や潜水艦や大型輸送艦、荒波でも運用可能な飛行艇など関連企業の自衛隊への納入品リストを見ると、「離島奪還作戦」を連想せざるを得ない。中国公船が尖閣諸島周辺の日本領域への侵入を繰り返しているだけに投資家も警戒を怠れない。

 【2020年12月23日発行紙面から】

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