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【新・兜町INSIDE】コロナ相場の副産物 1~3月期は配当積み増し続出か

 2021年1~3月期は配当を積み増す企業が続出するかもしれない。株高で自社株買いの必要が薄れた企業では、株主への利益還元に充てるはずの資金が行き場を失っているためだ。

 伊藤忠商事は今年6月12日からの1年間に700億円、3500万株を上限とする自社株買い枠を設定している。しかし、11月末までの累計購入額は約100億円、41万株ほど。「伊藤忠は11月の自社株買いはゼロ株でした。12月の株価は11月の平均(2682円)を最大で約1割上回って推移しているため割安感が薄く、またも買い見送りが予想されます」(国内投信会社の運用担当者)。

 小型モーター世界首位の日本電産は5月から購入ゼロ株が続いている。11月末時点で来年1月22日期限の購入枠500億円のうち185億円しか消化していない。

 コロナ流行は続いているが、業績の急回復を反映して株価がコロナ前の水準を上回る優良企業は少なくない。利益還元の「出し渋り」批判をかわすには増配が株主の理解を得やすい。1~3月相場は配当アップで一段高か。

 【2020年12月25日発行紙面から】

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