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再び窮地のアパレル業界 無印、GUが拍車をかける「低価格競争」 (2/3ページ)

 そうなると、売れ残りが増えますから、アパレルブランド間の値引き競争が激しくなったり、低価格商品の供給が増えたりすることになります。コロナ禍が続く2021年も低価格ブランドが主導して、価格競争が一層激烈になるでしょう。

 ◆無印、GUなどが仕掛ける低価格競争

 すでにその兆候は出ています。無印良品は昨年10月から衣類72品目の定価を値下げしましたし、GU(ジーユー)は今春から定価を平均30%値下げすることを宣言しています。またストライプインターナショナルは、理論的には成立しづらいと思うのですが、小ロット生産の低価格新ブランド「スラー」を春からスタートすることを発表しました。

 いずれもコロナ不況による所得減を見越しての施策でしょう。特に、リーマンショック後の2009年に「990円ジーンズ」を発表して起死回生を図った実績を持つジーユーは、今回コロナ不況を見越して再び積極的な低価格競争を仕掛けてきたと考えられます。

 これら大手が価格引き下げを発表しているということは、低価格ゾーンは間違いなく価格競争が激しくなります。それに伴い、ファッションビルに入店している百貨店ゾーンよりも1ランク下の価格帯の中価格帯ブランドも価格競争に巻き込まれるでしょう。価格競争に巻き込まれたくなければ、価格以外の付加価値を消費者に明確化する必要があります。

 ファッションビルを主要販路とするユナイテッドアローズもすでに低価格品の強化を発表しています。「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」を低価格製品にまで広げ、若年層をターゲットにネット通販で展開するとのことです。

 さらに、ネット通販を軸にした新規事業を開発し、「グリーン レーベル リラクシング」と「コーエン」の中間の価格帯に設定するそうです。正直なところ、ユナイテッドアローズの中で最も低価格なブランド「コーエン」の上に少しだけ価格を高くしたブランドを作る意味がよくわかりませんが、総合的に見ると、高価格よりは低価格を強化したいということでしょう。

NEWSポストセブン

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