記事詳細

再び窮地のアパレル業界 無印、GUが拍車をかける「低価格競争」 (3/3ページ)

 ◆エコ、サスティナブルファッションは「売らんがため」

 この低価格化と並んで、今年はさらに「エコ」「エシカル」「サスティナブル」をキーワードとした環境対応が昨年よりも増えるのではないかと思います。しかし、個人的にはほとんどの取り組みは“売らんがため”という部分が多く、施策も矛盾だらけです。

 例えば、ユニクロとジーユーはビニールのレジ袋を廃止して紙袋にしましたが、なぜか紙袋が1枚10円で有料なのです。ビニールのレジ袋だから環境に配慮して有料化というのは分からなくはないですが、紙袋なのに有料化というのはちょっと首を傾げざるを得ません。

 また、おかしなことに雨の日は有料の紙袋に無料で透明のビニールカバーをかけてくれるのです。紙袋は雨に濡れると破れてしまいますから、ビニールカバーが必要ということなのでしょうが、同じビニールでもこちらは無料なのです。それなら、最初からビニールのレジ袋にすれば紙とビニールの2種類を使う必要もありませんし、なんだか釈然としません。

 さらに、ネット通販の店舗受け取りの場合は紙袋が無料でもらえるのです。どうして決済した販路が異なれば紙袋が無料になるのでしょうか。およそ理解に苦しみますし、国の政策も含めてちぐはぐな印象を受けます。

 洋服の素材面でも素材メーカーや生地メーカーからさまざまなエコ素材が発表されていますが、消費者の多くはエコ素材の服だから買いたいとはほとんど思っていないでしょう。少なくとも個人的には、エコ素材を使っているからという理由では服を買いません。

 もちろん環境問題は重要で、2021年もますますエコ商材が業界で増えると考えられますが、どうもそうしたエコファッションの特徴や機能性が消費者には伝わっていないように思います。そのため、売らんがための戦略に見えてしまうのです。

 2021年のアパレル業界にあまり楽観的な予想はできませんが、果たしてどうなりますでしょうか。

NEWSポストセブン

関連ニュース