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【日本の解き方】電力逼迫はなぜ起きたのか 寒波やLNGの供給に加え「容量市場」など本質的問題も (1/2ページ)

 このところ各地で電力需給が逼迫(ひっぱく)している。その背景と対策について考えてみよう。

 電力需給の逼迫ぶりは、日本卸電力取引所(JEPX)の卸売価格を見てもわかる。昨年12月中旬までは1キロワット時当たり10円前後だったが、年末から急騰し、100円前後まで高まっている。

 要因の1つは、寒波による冷え込みで電力需要が高まったことだ。しかし、過去に例がないほどの気温低下ではなく、電力需要が過去最高水準というわけでもない。

 今回は気温のほかに、液化天然ガス(LNG)供給の制約の問題もある。これには、韓国や中国でのLNG需要が急増していることが関係している。

 韓国は一部の石炭発電所を休止しているし、中国は外交関係の悪いオーストラリアからの石炭輸入を減少させLNG輸入を急増させている。

 その一方、世界最大のLNG供給国であるカタールで突発的な技術問題があり、輸出量が減少している。米国からのLNG輸入では、パナマ運河の通過手続きがコロナ禍で停滞し、スムーズにいっていないことも拍車をかけている。

 寒波やLNGの問題だけなら長い目で見ればさしたることでもないが、コロナ禍でテレワークが推奨されているので家庭でも電力需要は高止まりするかもしれない。さらに需給が逼迫すれば、石炭火力の再投入などで一時しのぎ的な策を行う必要が出てくる。

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