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世界が酔いしれる秩父の「ベンチャーウイスキー」 英品評会で世界最高賞受賞、積極生産でさらなる進化 (1/2ページ)

 国内各地で設立が相次ぐウイスキー小規模蒸留所の草分けで、世界的にも評価が高い埼玉県秩父市の「ベンチャーウイスキー」が、積極的な生産拡大に乗り出している。第2蒸留所を稼働し、原酒の生産能力は5倍に。熟成用の新たな貯蔵庫が今年夏に完成し、貯蔵能力も倍増する。国内外での人気を追い風に、クラフト(手づくり)蒸留所からの進化を果たす。

 1月中旬、秩父市内の蒸留所。発酵する麦汁の香りが漂う中、従業員がボトルに貼られたラベルの確認に追われていた。「生産が増え、作業量も多くなった」とブランドアンバサダーの吉川由美さん(39)は話す。

 ベンチャー社は2004年9月に設立。同県羽生市の東亜酒造が経営破綻した際、経営者の息子の肥土伊知郎さん(55)が、貯蔵ウイスキー約400樽を引き取り、さらに熟成させて発売したのが始まりだ。

 設立当時、国産ウイスキー業界は新規参入もなく低迷。肥土さんは08年に蒸留所として製造免許を取得したが、35年ぶりのことだったという。「(品ぞろえが豊富な)百貨店の酒販コーナーでさえウイスキーを置いていないことがあった」と肥土さんは振り返る。

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