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【榊淳司 マンション業界の秘密】新築へのこだわりが失敗要因となる理由 プロモーションに目がくらみ、選択肢が異様に狭まる (2/2ページ)

 しかし、そういった方が2度目に持ってくる物件がこれまた、ほとんどが新築である。

 結局、“新品”にこだわっているのである。申しわけ程度に中古も探してみるが、本心はそうなのだ。

 気持ちはわかる。私も新築に住んだ経験があるが、どこか心が浮き立つ。新しいものは清らかで、古いものは…という神道の価値観も影響しているのかもしれない。

 ただ、マンションを購入する場合、新築にこだわると失敗する可能性が高くなる。その最大の理由は、新築は多大な広告費をかけているので、そのプロモーションに目がくらんでしまうからだ。

 新築にこだわると選択肢が異様に狭まる。販売中の物件から選ばなければならないからだ。さらに言えば、入居時期にも制限が生じやすい。売主側が一方的に指定しているケースもある。

 相談を受けて感じるのは、自ら選択肢を狭めている人が多いということ。「新築」や「〇〇エリア」と、本来こだわる必要のない条件を自ら設定して、その範囲から外には出られなくなっている。

 通勤の利便性や親の介護、あるいは子供の学校といった妥協できない条件があれば仕方がない。そうでない場合は柔軟に考えるべきである。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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