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【独話回覧】菅政権は消費税減税を断行せよ 超低成長の日本経済、株高でも遅い個人消費の回復 (2/3ページ)

 FRBはこの教訓を生かし、2008年9月のリーマン・ショック時、一挙にドル資金発行量を数倍に膨らませて金融市場に投入し、債券や株式相場を安定させ、1930年代の大恐慌再発防止に成功した。

 それにしても、バブルに定義無し、とは身も蓋もない。そこで、拙論は直観的に実体経済から遊離した株高をバブルだと断じ、グラフを作成してみた。リーマン・ショック後の四半期ごとの日米それぞれの株価と国内総生産(GDP)の大宗を占める個人消費の実質値を指数化して推移を追ってみた。

 今回の株高はリーマン後、米国の株高が日本を含め世界の株式市場を牽引(けんいん)している。このトレンドはコロナ禍の今に至るまで一貫している。となると、注視すべきは米国株価の動向である。

 まずはコロナ禍の2019年末までをチェックしよう。目をこらさなくても、米株価と実体経済指標である個人消費は、波の幅は別にしても、ぴったり連動していることがわかるだろう。日本の株価は米株価に追随するのだが、個人消費の動きはかなり緩慢で、株高への感応度が極めて鈍い。

 では、コロナ禍の20年はどうか。日米とも株価が先行して急落した後、個人消費が急降下したが、その後はコロナ前の水準にはるか及ばないものの、米国はV字型で回復している。これに対し、日本は「V」ではなく「レ」字型なのだ。

 米国は株価が個人消費を先導しているようだが、日本はそうだとは言い切れない。

 米国で株価が景気に大きく影響する理由は、米国特有の金融構造にある。20年3月末、米国では家計金融資産のうち現預金は14%弱、株式・投資信託が45%を占める。日本はそれぞれ54%、14%である。株高は米国の個人消費を押し上げるのだ。

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