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【独話回覧】菅政権は消費税減税を断行せよ 超低成長の日本経済、株高でも遅い個人消費の回復 (3/3ページ)

 こうみると、コロナ禍の株高は米国においては特に、実体経済を支えるうえで最も重要な鍵を握ることがわかる。バブル懸念が高まろうとも、イエレン米財務長官が財政支出の拡大に向けて「大きな行動をとる」としきりに強調し、日本など主要7カ国グループ(G7)に呼びかけ、パウエルFRB議長がイエレン長官に足並みをそろえてドル資金を大々的に発行して米国債を買い取るのも、株価上昇に対して実体経済の再失速を恐れるからかもしれない。

 パンデミック終息のメドが立たない中、株価だけが上昇を続ける限り、バブル不安はつきまとう。その中で米国では株高だけが唯一の救いである。米株価が崩落すれば米景気も道連れになりかねない。バイデン政権もFRBも株高を維持しようと必死なのだ。

 翻って、わが菅義偉政権は米国に追随する日経平均上昇に安住している感がある。19年10月からの消費税率引き上げで落ち込んだ個人消費はコロナ禍の追い打ちを食らって、戻りが遅い。菅政権は株高の追い風が吹く間に消費税減税を断行すべきなのだ。

 ■田村秀男(たむら・ひでお) 産経新聞社特別記者。1946年高知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後の70年日本経済新聞社入社。ワシントン特派員、米アジア財団(サンフランシスコ)上級研究員、日経香港支局長などを経て2006年産経新聞社に移籍した。近著に『検証 米中貿易戦争』(ML新書)、『習近平敗北前夜』(石平氏との共著、ビジネス社)、『日本再興』(ワニブックス)など多数。

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