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中国でビジネスをしようと思ったら、あるあるのリスク (2/5ページ)

 これまでもいろいろな騒動

 今回のナイキやH&Mの件で改めて浮き彫りになったのは、中国で事業などを展開するには、政府による人権蹂躙(じゅうりん)問題や、国内の強権的なルールに従わなければ、安定してビジネスができない可能性があることだ。

 さもないと、中国側からボイコットなどいわゆる「キャンセルカルチャー」に直面することになる。これまでも多くの企業が中国に絡んでひどい扱いを受けてきたが、現在のように香港問題やウイグル問題への批判が強まる中で、中国がさらに強権的になり、国民もそれに呼応し、その皺寄せが企業に向かう構図になっている。

 これまでもいろいろな騒動があった。例えば、2018年、世界中で数多くのホテルを展開するマリオット・インターナショナルは、顧客へのアンケートに掲載した地図に、香港や台湾、チベットやマカオを一つの国であるかのように示していた。それを問題視した中国政府は、一方的に同社のWebサイトを1週間にわたって遮断。当時、中国だけで100軒ほどのホテルを展開していただけに、予約などビジネスに多大なる被害が出た。

 オンライン上では、マリオットのボイコットを促すような投稿も確認された。結局、同社はすぐに謝罪してインターネットはアクセスできるようになった。

 こうした例は枚挙にいとまがない。台湾を国のように扱ったアメリカン航空や、チベットと台湾を国のように地図で表したデルタ航空は中国の謝罪要求に間違いを認めている。台湾と香港を個別の国であるかのようにシャツにプリントして「深刻な不正確さ」と認めさせられたファッション大手のコーチや、衣料品大手GAPもチベットと台湾を入れなかったプリントがSNSで炎上し、謝罪に追い込まれた。高級ブランドのベルサーチも、シャツに香港を国と示したプリントをして謝罪に追い込まれている。

 オーストリアのクリスタルメーカー、スワロフスキーもWebサイトで香港を国のようにリストしていたことで、Facebookにて謝罪させられた。

ITmedia ビジネスオンライン

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