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中国でビジネスをしようと思ったら、あるあるのリスク (4/5ページ)

 日本企業でも、アシックスはWebサイトで香港や台湾を国としてリストしていたとして謝罪に追い込まれている。かわいそうなのは大塚製薬で、香港の民主活動家からポカリスウェットが支持されてよく飲まれていたために、中国メディアなどから批判を受けていた。

 ますます不安定に

 このように、中国当局の機嫌を損なうと、政府などからの批判が起きて、謝罪を要求され、さらに、ビジネスへの妨害行為、オンラインでのボイコット運動などが繰り広げられてしまう。しかも、中国政府系「環球時報」の英語版グローバル・タイムズは、今回のウイグル問題をめぐるボイコット運動は政府の指示ではなく、中国国民やネチズンなどによる反応であると報じ、政府は何ともできないと示唆している。もっとも、ここまで挙げた例を見れば、そんなことを信じる人は少ないのではないだろうか。

 そして、こうした動きは今後も止むことはないだろう。中国と関わる企業は、細心の注意が必要になるはずだ。米中のデカップリング(2国間の経済などを切り離すこと)や、人権問題に敏感なバイデン政権や欧州諸国が、ますます強権的になっていく中国に対して厳しく対応し始めていることで、さらに問題が複雑になる可能性がある。

 ウイグル族への人権蹂躙問題については、米国や欧州からも経済制裁が課されており、中国はすでにビジネスを行う環境としてますます不安定になりつつある。欧州による制裁は実に30年ぶりだが、現在のところはまだ象徴的な意味合いが強い。とはいえ、制裁に対して中国政府が、欧米に対する報復制裁を課したこともあって、さらに問題はエスカレートしていく可能性がある。

ITmedia ビジネスオンライン

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