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中国でビジネスをしようと思ったら、あるあるのリスク (5/5ページ)

 EUだけを見ると、20年、貿易相手国としては中国が16%に達している。EUと中国は、20年12月にビジネスを活性化させる包括的投資協定(CAI)に7年の交渉の末に原則合意したばかりだ。しかし、この合意を欧州議会が最終的に承認するかどうか不透明で、これから経済的に近くなると見られていた矢先に、制裁など緊張関係が高まることで、中国企業や個人にも影響が出てくる可能性も指摘されている。

 ボイコットなどの憂き目に

 中国市場を手放したくない欧州各国にとって、転機となったのは20年の香港国家安全維持法の制定が一つにはある。イギリスとの国際的な取り決めを無視して強硬な政策を実施したことで、欧州全体で中国への不信感が高まった。それに合わせて、ウイグル族の人権問題にも関心が高まった。

 それでもいまだに欧州で影響力の強いドイツは強硬な姿勢を見せられない状態にあるが、欧州全体の空気からそうも言っていられなくなっていくだろう。

 米国では中国への締め付けを強めており、トランプ時代のような関税合戦は起きないだろうが、デカップリングは続くことになる。そうした混乱が、世界的な貿易にも影響を及ぼすことになるのは間違いないだろう。

 それでも現時点で、巨大市場を持つ中国を無視するわけにはいかない企業も多い。そういう企業や、サプライチェーンで関連会社や子会社が中国と絡む企業は、ここまで見てきたような政治的・国際情勢的なリスクに目を光らせておく必要があるだろう。さもないと、ボイコットなどの憂き目にあうことになる。

ITmedia ビジネスオンライン

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