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【榊淳司 マンション業界の秘密】一般サラリーマン向け「郊外の新築販売」が絶不調 コロナ禍の残業代激減で年収200万円ダウンも (1/2ページ)

 私はマンション市場を観察してアレコレ言うことを仕事にしている。もう十数年になるが、今ほど都心と郊外のギャップを感じたことはない。

 基本的には、マンション市場は中古も新築も景気に連動する。株価が高い時には都心でも郊外でも新築物件はよく売れた。

 今も都心エリアで販売される1億円以上の新築物件は、そこそこ売れている。だが、一般的なサラリーマンが35年返済の住宅ローンを組んで購入するような郊外の新築物件は販売が絶不調。完成在庫が積み上がっている。この現象は関東圏でしっかりと確認できるが、関西圏ではより顕著だ。

 なぜ、こうした違いが生じるのか。やはり新型コロナの感染拡大という特殊事情がある。

 2020年の春以降、コロナによってサラリーマンの働き方が変わった。出社せずに自宅で仕事を行うテレワークが普及した。これによってそれまで「寝に帰る」ために買われていた都心の狭いマンションに対する需要が薄れた。代わりに豊富な共用スペースがテレワークにも使える湾岸の中古タワーマンションや、郊外の格安な中古戸建てに需要が向かった。そういった物件は今も品薄になっている。

 郊外の新築大規模マンションは一番売れる時期の1月から3月にかけて、数戸しか成約できなかった物件も少なくないという。

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