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【田村秀男 お金は知っている】中国膨張に手を貸す米金融資本 バイデン政権はウォール街の“親中ビジネス”容認 (1/2ページ)

 日本では平成バブル崩壊後、経営危機に陥った大手の銀行について、「大きすぎて潰せない」ことが障害となり、日本経済「空白の20年」を招き寄せた。

 中国の場合、金融機関がすでに巨大化し、しかも国際金融市場で巨大なシェアを持つようになったために、西側世界は中国金融について「大きすぎて手が付けられない」どころか、一層の巨大化に手を貸している。それがもたらすのは、中国脅威の膨張である。

 米国の金融資本は、香港の高度な自治が破壊されようとも香港での拠点を拡充し、香港市場経由で中国本土向け金融を大幅に増やしている。米バイデン政権はトランプ前政権が設定した香港ドルと米ドルの自由交換の停止条項を棚上げし、中国の金融機関への制裁に無関心だ。

 米国が金融上の配慮で中国に甘いことは今に始まったことではない。米金融資本は、歴代の米政権に大きな影響力を行使してきた。オバマ政権時代の末期、中国の国有商業銀行大手の一角を占める中国銀行が北朝鮮の大量破壊兵器開発を金融面で支援していることをつき止めたが、同政権は中国銀行に対する制裁を見送った。

 この場合の制裁は、ドル取引の停止だが、国際金融市場のドル取引で大きなシェアを占める中国銀行が資金調達できなくなると、同行に対する国際的な取り付け騒ぎになりかねないと恐れた。トランプ政権だけは「反ウォール街」を標榜(ひょうぼう)したが、対中金融制裁は道半ばで終わり、バイデン政権はオバマ政権時代のようにウォール街の親中ビジネスを容認している。

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