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【榊淳司 マンション業界の秘密】10坪前後で駅から10分離れると資産評価ゼロ…「負」動産!? 「空き家問題」2023年以降に深刻化する理由 (1/2ページ)

 私は東京23区と川崎市で発売される新築マンションの現地をくまなく見て回っている。そこで感じるのは、東京圏の空き家問題が深刻化するのはまだまだこれからだろう、ということだ。

 私が見る限り、空き家となった後に問題化するのは、その昔は個人商店として営業していたような家屋だ。コンビニやスーパーがそれほど多くなかった時代、野菜や果物は八百屋、肉は肉屋、魚は生魚店、菓子は菓子屋、酒は酒屋、米は米屋、文具は文房具屋、そして洗剤や歯ブラシは日用品店が取り扱っていた。

 そういった個人商店は急速に淘汰され、今ではほとんど残っていない。シャッターが閉められた旧店舗の家屋としては存在している。

 地上げされてマンションに生まれ変わるケースもある。むしろ、それなら幸運と言える。なぜなら、いくばくかにでも資産価値が評価されたわけだから。

 そういった旧個人商店の家屋は、敷地の広さが10坪前後であることが多い。その広さだと、駅から10分も離れると不動産としての資産評価はゼロに近くなる。売りだしたところで、買い手は現れない。言ってみれば「負」動産だ。

 そういう旧商店の家屋にでも、人が住んでいる場合は多い。たいていが元の店主である。彼らは一様に高齢化している。店じまいをしてから20年以上が経過している場合がほとんどなので、住み続けている人も、それなりに高齢化している。

 団塊の世代の中心は1948年生まれである。彼らが後期高齢者(75歳以上)に達するのが今から2年後の2023年だ。

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