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【新・兜町INSIDE】持ち合い株解消へ高まる圧力…「三井住友トラスト」の衝撃

 信託最大手の三井住友トラスト・ホールディングスは5月21日の決算説明会で、大手銀行で初めて持ち合い株ゼロを宣言。株式市場に与えたインパクトは絶大で、今年6月の株主総会では、他銀行にも持ち合い解消を迫る圧力が一段と高まりそうだ。

 三井住友トラストは、安定株主としての株式を保有する持ち合いと決別する方針を打ち出した。自己資本に対して持ち合い株が過大だとの問題意識などからだ。

 今後2年で、取得原価1000億円(時価2500億円)相当と、過去3年の2倍のハイペースで持ち合い株を削減。2023年度以降の売却スピードアップにも意欲を示している。

 アナリスト説明会では、業績動向以上に持ち合い株売却に質問が集中。売却方針を撤回する可能性を問われても「社内の意見は一致しており、撤回は考えていない」とブレない返答が称賛された。

 三井住友トラストへの株式市場の反応は好意的だ。株式の保有を通じて取引関係を強化する昭和時代のビジネス慣行は転機を迎えている。

 【2021年5月31日発行紙面から】

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