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東芝総会「公正といえず」 経産省との画策疑念を指摘、提案権の行使妨害か

 東芝は昨年7月の定時株主総会の運営について、外部の弁護士が調査した報告書を公表した。総会では「物言う株主」として知られる、旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントなどによる取締役選任議案が否決されたが、東芝が提案を取り下げようとさせたり、議決権行使をしないように圧力をかけたりしたとの疑念が指摘されていた。

 調査報告書は「東芝は経済産業省といわば一体になり、エフィッシモの株主提案権の行使を妨げようと画策した」と指摘。東芝が経産省側と連携し、改正外為法に基づく権限発動を示唆して「不当な影響を一部株主に与えた」とした。

 さらに車谷暢昭前社長が在任中の昨年5月、株主総会の対処方針に関し、当時の菅義偉官房長官との朝食会に出席し、説明したと推認。車谷氏は経緯を否定したが「信用できない」と退けた。菅氏は10日、報告書について「全く承知してない」と否定した。

 原発や安全保障関連の事業を手がける東芝の動向を経産省が気にすることは不思議ではないが、当時の経営陣らの株主との交渉のお粗末さが浮き彫りとなった。