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【田村秀男 お金は知っている】菅首相のサミット発言はかつてなく重い 日本は「慢性デフレからの脱出」待ったなし (1/2ページ)

 「国際秩序をリードしていきたい」-。英国の保養地コーンウォールで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議では、対中国で菅義偉首相の積極的な発言が目立った。首相はG7首脳声明後の会見で、「自由、人権、法の支配について中国もしっかり保障すべきだ。言うべき点はきちんと主張し、そういう中で付き合っていきたい」と述べた(15日付産経新聞朝刊から)。が、要は何を言うかよりも、何をするかである。

 グラフは名目国内総生産(GDP)のG7合計と日中の世界合計に対するシェアの推移である。2020年、G7のシェアは45・7%で、20年前の65%から大きく下がったままだ。中国は17・4%で、20年前の3・6%で急増を続けている。中国に反比例するように日本は長期凋落が際立つ。ちなみに自由世界のリーダー米国は24・8%で、20年前の30・2%から減少、ユーロ圏は15%で、こちらも20年前の19%から減っている。

 世界経済をみるうえでより重要なのは、市場の増加規模である。00年に比べて20年にどのくらいGDPが増えたか。G7合計で約16兆5000億ドル(約1816兆円)、中国は約13兆5000億ドル(約1486兆円)、日本は約800億ドル、米国は約10兆7000億ドル、ユーロ圏は約6兆2000億ドルである。中国は日米ユーロ圏のいずれをもしのぐ増長ぶりだ。

 G7全体は中国よりも大きいが、日本のGDPがほとんど増えていない異常ぶりが目立つ。言い換えると、G7が中国に押されて、世界経済での存在感を低下させている。足を引っ張っているのは残念ながら、わが国ということになる。

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