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【榊淳司 マンション業界の秘密】代々の富裕層に嫌われる「タワマン」の威圧感 京都市には1棟もなく鎌倉市は限られた地域に (2/2ページ)

 日本でも超高層住宅に拒否反応を示す人々、エリアがある。分かりやすい例でいえば、京都市や神奈川県鎌倉市だ。容積率が1000%を超えることが多いタワマンは、一般的に行政が規制を緩和しないと建築できず、市民が反対するエリアでは造りにくい。

 京都市には1棟もタワマンがない。鎌倉市でタワマンがあるのは東海道線の大船駅周辺に限られる。横須賀線の鎌倉や北鎌倉駅周辺には、通常の高層建築すらほとんど見かけない。神戸市では市長が3年前に三ノ宮駅周辺には、この建造物を造らせないという方針を示した。

 人々に避けられる理由の1つは、造形物としてのたたずまいだろう。周りを圧するような存在感と見下ろされるような圧迫感は、いくら外観の意匠を飾っても、それを完全に排除することはできない。

 いまでこそタワマンを好む層は多数派だが、そう考えない人々はさらにじわじわと増えている。懐疑派が多くを占めるようになったとき、タワマンの増殖スピードは鈍り、資産価値評価も低くなるはずだ。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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